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2023年7月

お前たちは、わたしが…病気の時に見舞い:マタイ25:35-36

ジョニー トンバ ディパ神父

『よく言っておく。この最も小さな者の一人にしたのは、すなわち、私にしたのである。』(25:40)

『よく言っておく。この最も小さな者の一人にしなかったのは、すなわち、私にしなかったのである。』(25:45)

こうして、この人たちは永遠の懲らしめを受け、正しい人たちは永遠の命に入るであろう。」(25:46)

これらの言葉が、「マタイによる福音書」に書き記されています。これはおとぎ話ではありません。生きておられる主イエス・キリストから招かれた、わたしたちが生かすべき言葉だと言えます。これを姫路教会ではどのように実行しているでしょうか。

まずは、主任司祭として遂行しなければならない職務から考えます。特に委ねられている職務として、「臨終の聖体拝領および病者の塗油の秘跡の執行」(Can.911 § 1)、「使徒的祝福の授与」(Can.1003 § 2,3)、「死の危険にある者に対する堅信の秘跡の執行」(Can.883,3o)があります。これらは「司牧に関する法規の手引き」の中に明記されています。病気で悩んでいる兄弟姉妹たちは、小教区で行われるミサに与れませんが、主任司祭である私は彼らが住んでいる所まで行かなければなりません。しかし、主任司祭は占い師ではありませんから、教えられなければ、信徒が病気であることや、孤独な生活を送っていることを知ることは出来ません。主任司祭は信徒のことを知るように義務付けられているのですが、信徒の皆さんから教えてもらえなければ、何もわかりません。信徒自身も協力しなければ、教会としてこの職務を果たすことができないのです。

委員会活動についても考えてみましょう。姫路教会には、「高齢者・病者訪問」という委員会があります。そして委員会活動計画表を見ると、その委員会の目標は『小教区内の長期療養者及び教会へ来られない高齢者を定期的に訪問し、聖体奉仕と懇談を行う』とあり、活動内容は、『訪問希望者に対し、定期的に聖体奉仕者とチームメンバー2名で訪問する。月に一回の定例会を開き、訪問報告と訪問予定を話し合う。敬老会のお手伝いをし、対象者にメッセージを添えたクリスマスカードを発行する』となっています。この委員会の活動を通じて、姫路教会はマタイによる福音書に書いてある主イエス・キリストの言葉の中に生きており、それを生かしているのです。

さて、この活動は委員会のメンバーだけが頑張ればよいのでしょうか。名簿上、姫路教会の信徒数は1,171人になっています。ところが日曜日のミサに参加されているのは200人前後です。さらにその中で、わずか8人の方が高齢者・病者訪問を希望しています。他の信徒については連絡がないので、元気に過ごしていると考えたいところですが、そうとは言い切れないでしょう。元気ではない信徒の中には、司祭や訪問チームに声をかけることは迷惑になると考え、迷惑をかけないようにと、我慢して黙っている人たちがいるのです。

わたしたちは永遠の命を得るために、小さな者の一人を通して、イエス・キリストにつながっていく必要があります。同じ教会の信徒が病気で苦しんでいるのなら、それを知った時、互いに祈りましょう。司祭に伝えていただければ、病者訪問によってキリストの言葉を授けます。そのことによって、わたしたちは共同体としてキリストの体を共有することができるようになります。それを実現するために、互いに信徒同士でコミュニケーションを取り、状況を知るようにしましょう。わたしたちに最も大切なことはイエス・キリストにつながっていることですから、互いに協力して共同体全員がイエス・キリストにつながるようにしましょう。わたしたちは一人でキリストにつながっているのではありません。共同体全体を通してつながっているのです。これは、共同体全員が主任司祭と協力することで初めて達成できることなのです。